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シングルマザーの平均年収はどのぐらい?年収を上げる方法は?
1.シングルマザーの平均年収
シングルマザーの中にはバリバリのキャリアウーマン、いわゆるバリキャリタイプの人もいるかと思います。ただ、そういうタイプというのはかなり限られており、ほとんどの女性がバリキャリとは程遠い現実の中で生きているものです。
バリキャリともなればかなりの年収になりそうですが、そうではない女性の場合、年収というのはあまり期待できませんよね。もともと女性の年収は男性と比べると、やはり低い傾向にあります。では、女性の中でもシングルマザーとして奮闘している女性の平均年収というのはどれくらいのものなのでしょうか?
実は、昨年2017年の12月に厚生労働省が「平成28年度 全国ひとり親世帯等調査の結果」というものを発表しています。これは5年ごとに実施している調査なのですが、平成28年11月1日時点での調査で母子世帯数は123.2万世帯調査の結果、平均年間収入は243万円という結果が出ています。
ちなみに、今回はシングルマザーの年収に注目するため母子家庭の調査結果のみを取り上げていますが、この調査では父子家庭の調査結果も出ています。父子家庭18.7万世帯の平均年収は420万です。倍近い差が出ていますね。やはりここでも男女の格差が出ているわけです。
注目すべきは、やはり平気年間収入の243万円という数値でしょう。この金額は養育費や児童扶養手当などの各種手当も含まれたものになりますので、シングルマザーの純粋な平均年収はもっと少ないということになります。だいたい200万円前後といったところかもしれませんね。
シングルマザーの平均年収はやはりかなり低い傾向にあります。では、なぜ平均年収が低くなってしまうのでしょうか?もちろん、先でもお話しした男女の格差もあるのですが、実は女性の働き方によっても平均年収は左右されるのです。
シングルマザーの中にはかつてはいわゆるバリキャリだったという人もいるでしょう。そういった人でも結婚や出産をきっかけに家庭を優先するようになり、キャリアとはサヨナラしてしまったというケースは少なくありません。
また、それだけではなく、シングルマザーになるまでは専業主婦だったという人もいるでしょうし、パートやアルバイトしかしたことがないという人もいるでしょう。一度サヨナラしたキャリアを取り戻すのは難しいですし、専業主婦やパート・アルバイトからいきなり正社員を目指すのも難しいでしょう。
さらに、シングルマザーになると「シングルマザーだからこそ子どものことを考えたい」と仕事よりも家庭のことを優先してしまう傾向がより強くなってきます。その結果、いざというときに気軽に休むことのできる非正規雇用に流れてしまうという部分もあります。
「母親として」という意識が強いあまり、結果的に年収が低くなってしまうとも言えるかもしれません。もちろん、シングルマザーを採用したがらない企業側にも問題はあるでしょう。
2.年収が200万台でもシングルマザーで生活可能?
先では養育費や各種手当を差し引いて考えると、シングルマザーの純粋な平均年収は200万円前後なのではという話をしました。ただ、そもそも年収が200万円台でもシングルマザーとして生活は可能なのでしょうか?
結論から言ってしまうと、年収が200万円台でもシングルマザーとして生活していくことは可能です。ただ、子どもが増えるにつれて厳しくなってくるのも事実です。
ちなみに、子どもひとりであれば年収200万円台でも楽勝というわけではありません。やはりかなりやりくりをしてどうにかなったという人が多いようです。子どもの進学のことを考えれば、貯金もしておかなければいけませんし、かといって今をおろそかにしてしまってもいけません。
今、子どもと楽しい時間を過ごすことも考えつつ、将来に備えるということをうまくやっているシングルマザーは少なくありません。やはりポイントになってくるのは、節約です。年に何回かだけちょっと贅沢をするくらいで普段は贅沢をせずに切り詰めることは徹底的に切り詰めて、お金に少しでも余裕があれば貯金や積立に回すといった感じです。
3.年収を上げるためには
子どもの将来のことを考えるとできるだけいろいろな選択肢を用意してあげたいし、好きな選択肢を選ばせてあげたいと思うものですよね。現実的に考えていくと、そのためにはやはりお金が必要になってきます。
シングルマザーの場合、子どもが大学まで行くことを想定すると400万円くらいの年収は欲しいところです。ただ、年収を上げるのは簡単ではありません。では、具体的にどのような努力をすれば年収を上げることができるのでしょうか?
年収を上げるためにまず目指すべきは、やはり正社員でしょう。最近では”シングルマザーが起業して大成功!”といった話もよく見聞きしますが、子どものことを考えればうまくいくかどうかわからないやり方よりも堅実なやり方を選んだほうがいいでしょう。
もちろん、正社員になったとしても男性と比べると収入は低いでしょう。しかしながら、非正規雇用のままでいるよりは、確実に年収もアップします。福利厚生も期待できますし、ボーナスの存在も大きいです。
もちろん、正社員になってもクビになる可能性はあるのですが、非正規雇用に比べるとそのリスクも抑えられるでしょう。それに、正社員になることによって諦めかけていたキャリアへのステップも見えてくるかもしれません。収入面でも将来的な面でも正社員になると大きなメリットがあるのです。
また、資格を取得して手に職をつけるというのもひとつの方法です。資格が必要な仕事というのは、当たり前のことなのですがその資格を持っている人しかできないものです。
誰でもいいというものではないですし、資格の有無でひとつのふるいにかけられるわけですね。そうなってくると資格を持っていることによって、仕事を得やすくなりますし、仕事に困らないという状況にもなり得るのです。
実際にシングルマザーで資格を取得したことによって、仕事を見つけやすくなったという人は多いのです。資格を持っていれば正社員にもなりやすいですし、資格を持っていることによる手当といったものも期待できます。
ちなみに、資格であれば医療系がいいでしょう。需要のなくならない業界ですので、仕事はいつでも見つけやすいです。
シングルマザーが年収を上げるのは大変でしょう。しかしながら、子どものことや将来のことを考えるのであれば、年収を上げるための努力をしても損はないはずです。年収を上げるまでは大変でしょうが、一度年収が上がってしまえば後は安定してくるでしょう。