子育て

子供が成人(大学生まで)にかかるお金

  子供が成人(大学生まで)にかかるお金

0歳〜6歳

子育てにはお金がかかるものですが、そのお金というのも年齢によって変わってきます。まずは、0歳から6歳までにどれだけのお金がかかるのか具体的に見ていきましょう。

ちなみに、今回参考にするのは内閣府が発表している平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査というものです。

0歳

衣類・服飾雑貨費用88513円、食費111126円、生活用品費222491円、医療費12608円、保育費51453円、学校外教育費・学校外活動費10975円、お祝い行事関係費159354円、子どものための預貯金・保険221193円、レジャー・旅行費53375円の合計931246円のお金がかかることになります。

1歳

衣類・服飾雑貨費用69750円、食費155376円、生活用品費159364円、医療費14467円、保育費111019円、学校外教育費・学校外活動費19505円、お祝い行事関係費28314円、子どものための預貯金・保険223007円、レジャー・旅行費96944円などの合計878040円のお金がかかることになります。

2歳

衣類・服飾雑貨費用65521円、食費196849円、生活用品費130609円、医療費10932円、保育費162302円、学校外教育費・学校外活動費30614円、お祝い行事関係費29514円、子どものための預貯金・保険195540円、レジャー・旅行費120494円などの合計942715円のお金がかかることになります。

3歳

衣類・服飾雑貨費用62049円、食費212782円、生活用品費89397円、医療費11542円、保育費268245円、学校外教育費・学校外活動費43682円、お祝い行事関係費42734円、子どものための預貯金・保険188535円、レジャー・旅行費120921円などの合計1040577円のお金がかかることになります。

4歳

衣類・服飾雑貨費用67001円、食費226583円、生活用品費83872円、医療費13356円、保育費363769円、学校外教育費・学校外活動費73863円、お祝い行事関係費43506円、子どものための預貯金・保険185604円、レジャー・旅行費138173円などの合計1197116円のお金がかかることになります。

5歳

衣類・服飾雑貨費用56586円、食費228124円、生活用品費76646円、医療費13075円、保育費340924円、学校外教育費・学校外活動費94174円、お祝い行事関係費38383円、子どものための預貯金・保険166412円、レジャー・旅行費143106円などの合計1159523円のお金がかかることになります。

6歳

衣類・服飾雑貨費用70294円、食費256263円、生活用品費78552円、医療費13104円、保育費336364円、学校外教育費・学校外活動費109142円、お祝い行事関係費36382円、子どものための預貯金・保険161251円、レジャー・旅行費151268円などの合計1215243円のお金がかかることになります。

子どもが成長していくにつれてトータルでかかるお金も多くなってくるというのは言うまでもないのですが、注目すべきはその内訳です。

0歳の子どもで特徴的なのは、やはりお祝い行事関係費の多さでしょう。もちろん、1歳から6歳までにもお祝い行事関係費はある程度見られるのですが、0歳の子どもの場合にはまさに桁が違います。実際に子どもが生まれておめでたいということでお祝い事も多くなりますので、納得ですね。

1歳以降で特徴的なのがやはり保育費です。保育費は内閣府が発表している平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査でも特筆されている部分で、1歳以降で急激に増えていきます。

1歳以降は保育費の桁が違ってきますので、前もってお金を用意しておくべきでしょう。学校外教育費・学校外活動費がいわゆる習い事にかかるお金と考えていいかと思うのですが、子どもの成長とともに金額が増加していく傾向にあります。

どこかを境に急激に増えるというよりも、徐々に増えています。成長とともに習い事を始める、もしくは習い事を増やしていくという部分もあるのでしょう。

生活にかかるお金としては成長とともに食費が増加傾向にあります。これは食べる量が増えるのもありますが、食べられるものが増えてくるという部分もあるでしょう。

一方で生活用品費は成長とともに落ち着いてくるようですが、3歳がひとつの境目になっているようです。レジャー・旅行費も成長とともに増えていっており、子どもが成長することによって一緒に遊びにいける範囲が広がるということかと思います。特に、小さいうちは思い出をたくさん作っておきたいですからね。

2.小学生

小学生に関しても同じく内閣府が発表している平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査を参考に見ていきます。

小学1年生

小学1年生の場合、衣類・服飾雑貨費用63480円、食費253405円、生活用品費102286円、学校教育費127055円、学校外教育費67443円、学校外活動費80394円、子どものための預貯金・保険158047円、レジャー・旅行費149573円などの合計1112082円のお金がかかることになります。

小学2年生

衣類・服飾雑貨費用65226円、食費263703円、生活用品費74602円、学校教育費88019円、学校外教育費71744円、学校外活動費96302円、子どものための預貯金・保険154128円、レジャー・旅行費164960円などの合計1059761円のお金がかかることになります。

小学3年生

衣類・服飾雑貨費用68272円、食費271365円、生活用品費80136円、学校教育費89259円、学校外教育費84864円、学校外活動費102795円、子どものための預貯金・保険169437円、レジャー・旅行費178335円などの合計1131097円のお金がかかることになります。

小学4年生

衣類・服飾雑貨費用69637円、食費284644円、生活用品費77261円、学校教育費101930円、学校外教育費102536円、学校外活動費106502円、子どものための預貯金・保険165548円、レジャー・旅行費167134円などの合計1152088円のお金がかかることになります。

小学5年生

衣類・服飾雑貨費用74017円、食費307094円、生活用品費80959円、学校教育費112447円、学校外教育費145298円、学校外活動費98495円、子どものための預貯金・保険169114円、レジャー・旅行費172368円などの合計1235483円のお金がかかることになります。

小学6年生

小学6年生の場合、衣類・服飾雑貨費用75483円、食費299169円、生活用品費84658円、学校教育費116095円、学校外教育費189783円、学校外活動費84113円、子どものための預貯金・保険162759円、レジャー・旅行費171611円などの合計1269053円のお金がかかることになります。

0歳から6歳までの内訳と大きく違ってくるのは、やはり学校教育費と学校外教育費、学校外活動費の割合です。

小学生になると保育費の割合が急激に減り、その分、これらの割合が増えてくるのです。実際に、小学校に通うことになるわけですし、小学生になってから習い事を始めるというケースも多いですよね。

子どもの成長は早いものですが、小学校の6年間でかなり大きく成長します。衣類・服飾雑貨費用や食費が徐々に増えているのも体が大きくなり、食べる量も増えるからでしょう。

生活用品費は小学1年生のときが一番多いのですが、これは小学校入学時にいろいろと買いそろえることを考えれば納得ですね。

3.中学生

中学生に関しても同じく内閣府が発表している平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査を参考に見ていきます。

中学1年生

衣類・服飾雑貨費用85175円、食費337085円、生活用品費93924円、学校教育費327300円、学校外教育費175136円、学校外活動費63398円、子どものための預貯金・保険170845円、レジャー・旅行費165220円などの合計1527873円のお金がかかることになります。

中学2年生

衣類・服飾雑貨費用77566円、食費363936円、生活用品費99227円、学校教育費250936円、学校外教育費220363円、学校外活動費55671円、子どものための預貯金・保険176481円、レジャー・旅行費164954円などの合計1531521円のお金がかかることになります。

衣類・服飾雑貨費用66079円、食費369492円、生活用品費98255円、学校教育費243038円、学校外教育費1358197円、学校外活動費52714円、子どものための預貯金・保険193389円、レジャー・旅行費106715円などの合計1611802円のお金がかかることになります。

中学校の3年間で特筆すべきは、やはり学校教育費と学校外教育費でしょう。小学校に入ってから学校教育費と学校外教育費の割合というのは増えますが、その比ではないくらい急激にこの割合が高まります。

特に、中学校の場合、多くのお子さんが受験をすることになります。そのための塾などの費用も増えてくるでしょうし、月謝の単価も上がってきます。

中学3年生で学校外教育費がぐっと多くなっているのは、まさに受験の影響でしょう。それに加えて、学校教育費も小学校の頃の2倍以上になりますのでお子さんが中学生になってからの教育費は覚悟しておいたほうがいいですし、しっかりと準備をしておくべきです。

生活面ではやはり食費も結構な負担になってきます。成長期で食べ盛りですので、仕方のないことです。

4歳から小学6年生までは内訳には変化があるものの、トータルの金額でそこまで大きな変動は見られません。

トータルの金額は1,100,000円台から1,200,000円台なのですが、中学校に入るとトータルの金額が一気に1,500,000円台に乗ります。中学3年生では1,600,000円台に乗りますので、トータルの金額では中学校入学がひとつの境目になると考えていいかもしれません。

先でもお話ししましたが、必要になるお金が一気に増えるので備えが大切です。ちなみに、こちらでは紹介していませんが中学生からおこづかいの金額も増えているようですよ。

4.高校生

高校生になってからのお金ですが、高校生以降は進学する学校によります。ここでは、文部科学省が公表している平成28年度子供の学習費調査というものを参考に見ていきたいと思います。

公立高校

全日制の高校で公立の場合、学校教育費275,991円と学校外活動費174871円で学習費総額450,862円となります。構成比としては学校教育費が61.2%、学校外活動費が38.8%となっています。

私立高校

全日制の高校で私立の場合、学校教育費755,101円と学校外活動費285,067円で学習費総額1040168円となります。構成比としては学校教育費が72.6%、学校外活動費が27.4%となっています。

公立と私立で倍以上の差があります。お子さんが受験で公立高校に落ちてしまって私立高校に通う場合、お子さんが最初から私立高校を希望する場合を考慮して、私立高校に進学しても大丈夫なように準備をしておくことです。

私立高校に行けるような準備をして、公立高校に進学ということになれば差額をさらに先の大学に向けて残しておくといったこともできるでしょう。

それぞれのご家庭の教育方針もあるでしょうが、「公立高校以外行かさない!」というスタンスよりは万が一に備えつつ将来のことも考えて私立高校に進学できるくらいのお金を準備しておきたいところです。

5.大学生

大学生になってからのお金ですが、これに関してもどこに進学するのかによって大きく変わってきます。ここでは、文部科学省が発表している国立大学と私立大学の授業料等の推移と同じく文部科学省が発表している私立大学等の平成28年度入学者に係る学生納付金等調査結果についてを参考に見ていきましょう。

国立大学

国立大学であれば授業料は535,800円、入学金は28,200円となります。つまり、初年度は合計で817,800円を納付しなければいけません。ちなみに、多少前後する部分があるかと思いますが公立大学も同じような数字になります。

私立大学

次に、私立大学です。私立大学であれば授業料は877,735円、入学料は253461円、施設設備費は185620円となります。つまり、初年度は合計で1,316,816円を納付しなければいけません。

もちろん、ご存知のように学部によっても金額は違ってきますし、もしお子さんが私立大学の医学部へ進学を希望しているとなるとこの2倍から3倍近くの金額を用意しなければいけません。

一般的に私立大学よりも国公立大学のほうが安いというのはよく知られていることです。ただ、国公立大学も昔に比べると金額が上がっていますし、国公立でも4年通えば軽く200万円は超えるのです。

もちろん、私立大学の医学部などは桁違いですが、大学は大学で思っている以上にたくさんのお金が必要になるのです。お子さんが大学を卒業後に就職するのではなく、大学院に進学するとなってくるとさらなるお金が必要になってきます。

6.全部でかかるお金

これまでに細かな平均金額を挙げた上でお話ししてきましたが、では結局のところ、子どもひとりあたり全部でどれくらいのお金が必要になってくるのでしょうか?

これは少し古い情報になってしまうのですが、AIU保険会社の「現代子育て経済考」2005年度版というものを参考にしていきたいと思います。古いですが、ベネッセなどの大手もこのデータをもとにしていますので、信頼性は高いと考えていいでしょう。

出産し子どもが社会人になるまでの22年間における養育費なのですが、出産・育児費用に約91万円、子どもの食費に約671万円、子どもの衣料費に約141万円、子どもの保健医療・理美容費に約193万円、子どものおこづかいに約451万円、子どもの私的所有物に約93万円と合計で約1640万円がかかると言われています。10年以上前の時点でこの金額ですので、今はもっと高くなっていると考えるのが自然でしょう。

すでに悲鳴を上げそうな人もいるでしょうが、まだまだです。というのも、おわかりのように上記には教育費が含まれていないのです。つまり、さらに金額が膨らんでいくということです。仮にお子さんがすべて公立の学校に通うことになった場合、それでも教育費だけで1000万円はかかると言われています。逆にすべて私立の学校に通うことになった場合、教育費だけで2500万円はかかると言われています。

単純に計算すれば最低でも1640万円+1000万円の2640万円は必要ということになります。「子どもひとりあたり3000万円はかかる」という話もありますが、これは大げさな話ではないということです。

特に、今の時代は何をするのにもお金が必要になってきます。お子さんの将来のためにも、余裕を持たせた金額を確保していきたいものです。

たくさん稼いで早いうちから貯金しておく、保険を活用する、利用できる手当はとことん活用していく、場合によっては奨学金の利用も考えるなどさまざまなアプローチができます。

子どもの持っている可能性はそれこそ無限大です。だからこそ、その可能性をつぶしてしまわないようにできる限りのことをしていきましょうね。